そもそも電気主任技術者という存在について

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ボイラーの中。燃焼中です。


あなたの会社にも電気主任技術者。 わりと大きな工場・事務所・雑居ビル・美術館・動物園・ビル・マンション・太陽光発電などのいわゆる自家用電気工作物(事業用電気工作物)には必ず電気主任技術者がいます。法律が変わらない限り、未来永劫奴らはいます。

僕らの住んでる日本では、高圧受電について6,600V受電が一般的。

家とか小さい工場・事務所は低圧受電(いわゆる100Vとは200V)ですが、規模が大きくなるにつれて受電電圧が高圧になっていく。これは定め。

素人noobでも分かる通り、電圧が大きくなれば危ないわけで、そこに奴ら(電気主任技術者)が管理するわけです。日本国内だと交流の600Vを超えると高圧電気に該当されるわけで、電気主任技術者はその高圧電気を管理出来る国家資格。完全な独占資格なのだ。

この電気主任を置いておかないと(届出しておかないと)そもそも新設の建屋だったら電気が来ないし、既存の建屋でも違反になるわけで。

そんな事で電気関係に興味のある人。理系の人。はたまたは文系の資格マニアの人。色んな人が受験するわけです。(受験資格はなし)

この資格第一種から第二種・第三種とあるわけで、第三種が入門ですが合格率が近年5~9%と二桁合格率の壁を超えられない難関資格なのです。そういった理由から試験日に近づくにつれて某2ちゃんねる掲示板でもお祭り騒ぎとなっており、電気業界の登竜門となっている。長く険しい道、高く高慢な壁を超えた先には難関資格という事もあり、給料を気にしなければ一生職場に困る事はない。電気noobからは尊敬の眼差しを受け、会社からは一目置かれ、一生のステータスが確約された電気のスペシャリストなのです。(給料が上がるとは言っていない)

日本全国隅々島々あらゆるところに電気主任は存在しているわけで、ここまで活用できる資格は無いんじゃないかと思っていたら自動車免許には敵いませんね。兎にも角にも僕はこの資格を(登竜門と言われている第三種)を2018年平成最後の合格年として取得できたわけで、これから長い人生をこの資格と過ごしていくと思うと嬉しくなる。

この資格、高圧受電需要家には必ず選任が必要といいつつ、会社によっては選任をしていないところもある。あなたの隣の会社もきっとそうです。正確には専任。これ大切。少人数で運営している会社の中に電気主任の資格を持っている人がいるわけが無い。でも選任しないと事業ができない。そこで登場するのが外部委託制度だ。ある一定の条件を満たしている高圧受電需要家ならば、外部機関に電気主任の選任を委託する事が出来る。有名な会社では某保安協会や某技術者協会が有名である。今後、この法律は緩和の方向に向かっていくとは思うが、このご時世、電気が欠かせない生活の中で電気主任の仕事が収縮するはずが無い。(ましては電験二種持ちが不足気味。FIT制度を利用した電気工作物が乱発している。エネルギー情勢としては良い方向には向かってはいるが)

そもそも収入は?と聞かれると困るのだが、安い年収レンジでも400万は超えてくるのでは無いだろうか。この格差社会の中で雇用の確約ができるわりには高い年収では無いのだろうか。ピンきりという言葉があるように、高い人だと800万程度もらっている人もいる。バカでかい工場だと第二種以上の電気主任でないと選任できないのだから当然か。はたまた独立して生計を立てている人もいる。リアル知り合いで3人いる。もともと皆は同じ会社だったのだが(僕も含めて)、会社(自営)を独立させて独占資格を活用して会社にマージンも取られず独占してお金を稼げるのだ。皆の年収(売上)を聞いたわけでは無いが、開業届(外部委託1件目)を出してから3年で1,500万売上げた強者もいる。大事なことなのでもう一度いう。1,500万だ。15,000,000。まあこれもピンキリで、営業力とコミュニケーション、技術力や資金、運が無いとやっていけないわけで、全員が全員こんなことは無い。周りにもいるかもしれないが、勉強が出来て(資格を持っていて)も実際の仕事が出来ない、上司同僚部下とも意思疎通が出来ない人はいないだろうか。それと同じでそういう人は独立は向いていない。だって一番大切なのは顧客なんだもの。

リアル知り合いで開業した電気技術者がいるが、全くもって仕事は出来ないし、トンチンカンな事を言い出すし、無駄な機材を買っては使いこなせない者もいる。(はたまた離婚騒動)そんな彼がなぜ独立して飯が食って行けるのかというと、出来ない仕事はお金を払って技術者に助けてもらうし、顧客には受けが良く(コミュ力が良い)仕事を水平展開してもらっているのだ。(顧客にビル管も多く、ビルを紹介してもらえるのだ)ある意味天才だと思う。

僕もその業界に入りたく勉強に励み(約300時間)、電験を取得できたのだ。(実際には資格取得と経験年数が必要なので、今は経験年数待ち。ちなみにこの経験年数が厄介で、原則どこかの会社に入って電気主任に選任されたり、電気主任下で経験した実績が必要で経産省に届出)たった300時間で取得できた資格だけで今後の人生が豊かになるということは、すごい資格だと思う。(ただし僕も電験を取得する前に弱電強電関係の経験が7年はあります)そもそも自営でやっていくのに年間の売上が1,000万を超えないのならば会社にいた方がマシ。この業界、経費については大体ガソリン代などの移動費がメイン。測定器やら試験器、車やらは最初の数年で満足に揃う。だもんで売上から経費を引いても別に工事業をやっているわけでも無いんで原価は安いのだ。(実際は色々経費計上していると思うが・・・)

僕は転職4回している。今在籍している会社は紹介してもらって入った会社だが居心地は今までの会社で一番良い。給料も悪くない。(30歳時点でiPhone50台くらい)ただしもうやめたい。とてつもなくやめたい。僕の性格上、組織という縛りに慣れないのだ。

僕には電気管理技術者開業しか無いのである

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