直列リアクトルはなぜ6%が多いのか

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直列リアクトルの役割

役割

・コンデンサ投入時の突入電流を抑制する

・高調波によるひずみを改善させる。

リアクトルはコンデンサ一次側へ直列に接続される。多少大きな電気設備になってくるとVCS(高圧電磁接触器・真空コンタクタ)で自動制御やLBS(高圧交流負荷開閉器)が一次開閉器として接続される。

主な目的として電源投入時の突入電流抑制と高調波の低減になるが、リアクトルには6%のリアクタンスが使用される事が多い。

そもそも6%の意味

何が6%なのか。

リアクタンスになる。(L=6%)

じゃあ何に対しての6%なのか。

コンデンサ容量に対する6%になる。

コンデンサの定格容量と定格設備容量

次の式を見てほしい。

コンデンサには定格容量と定格設備容量がある。

例えばリアクトルが6%であってコンデンサの容量が100kvarの場合、コイルとコンデンサになるので合成容量はコンデンサ94kvarになってしまう。

(リアクトル6%だから100kvarに対して6kvar。差し引き94kvarのコンデンサ容量となる)

それを考慮してコンデンサ容量とリアクトル容量を合成した容量をコンデンサ定格設備容量と呼ぶ。

例えばコンデンサ定格設備容量が実際に必要としたいコンデンサ容量と考えられる。(実際の系統に100kvarの容量が欲しいならこれを定格設備容量100kvarと言える)

この定格設備容量100kvar(実際に系統に必要とする容量)に直列リアクトル6%分を計算したものが下記の式となる。

この事から系統には100kvarのコンデンサ定格設備容量が必要なので6%分のリアクトルを考えた106.38kvarのコンデンサ定格容量が設置される事が分かる。(実際には106kvar)

公式としては下記のようになる。(Lは%分)

ただしこのはなしは結構ややこしいし計算式を忘れやすいので考え方を覚えるようにしている。

コンデンサ定格設備容量:コンデンサ・リアクトルを合成した後のコンデンサ容量。すなわち系統へ純粋に欲しいコンデンサ容量。

コンデンサ定格容量:リアクトル合成前のコンデンサ容量。すなわち設置されているコンデンサ容量となる。

リアクトルの%:コンデンサ定格容量に対しての%。(これめっちゃ大切。実際に設置されるコンデンサ定格容量に対して%を考えてやる。設備容量の%分では決してないので要注意)通常は6%が多い。

自分はQ全=Q-Qsrを覚えておき(覚えるというか単純なインピーダンスの考え方)、式を展開して数字を代入するようにしている。

特にコンデンサ定格設備容量と定格容量はごっちゃになるので注意。

高調波の抑制・低減

どこから高調波が来るのか。

実はコンデンサから高調波が発生するわけでは無く他の系統から流入してくる。

インバーターなどの電子機器が発生する高調波がコンデンサに流入すると流入した高調波(誘導性)とコンデンサ(容量性)が共振してしまう。

ひとつ覚えてほしい事が容量性の共振が悪であること。容量性の共振になった場合、高調波電流が増大してしまう。

そのため直列リアクトルを接続し誘導性共振としている。

上記の回路は共振の式で第5調波の低減を目的としているので倍数である5の数字が代入される。計算をしていくとコンデンサ容量に対して4%(0.04)の誘導性リアクタンスがあれば第5調波を打ち消せる。

ちなみに第3高調波を低減したい場合は13%の誘導性リアクタンスを入れる。(0.111・・・になる)

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