変圧器のタップ切替方法

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変圧器の二次電圧は一定にする事は難しく、会社のUPSなんかは良く過電圧で発報する。特に土日などの需要家の負荷が軽い日なんかは良く警報が出ているらしい。

こないだ電圧を測定してみたところ、平日は105V程度で土曜日にもなると114Vにもなっていた。

高圧側の電圧を見てみるとたしかに6,800Vを指しており、こりゃ電圧が高くなるわけだ。

そんなもんで変圧器のタップ変更をしてきた。

土曜日の電圧が6,850Vまで上昇。これはひどい。

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現状の変圧器タップ値

当該の変圧器はちょっと特殊で一次電圧6,600Vのに対して二次出力が400V系と単三回路2つ出力する。いわゆる三次巻線変圧器(三巻線変圧器)

それは置いておいてとりあえず二次電圧は単三の方で考える。

幸いな事にこの変圧器はモールド形なので外部に接続端子が出ている。

油入変圧器だと上部の点検口を開けて油の中に手を突っ込んでやらなければならず結構大変。

上記の画像の通り2-6に短絡バーが接続されている。(ちなみにこれは一相分)

銘版を見てみると6,450Vと分かる。

6,450V/218-109Vなので巻線比は29.587となる(218Vで計算)

これを下記にタップ変更してみる。

6,600Vタップの場合:巻線比30.275

6,300Vタップの場合:巻線比28.899

となる。

つまりタップを上げる(例えば6,450Vから6,600Vへ上げる)と巻線比は大きくなる。巻線比が大きくなるということは変圧比が大きくなる。よってタップを上げると二次電圧は低下する

これを一次電圧(系統電圧)6,800Vで考えてみた。

一次電圧6,800V。

現状のタップ値が6,450V/218-109Vなので巻線比は29.587。なので実際の二次電圧は6,800V÷29.587=229.83Vとなる。(理想値)

タップを上げて6,600V/218-109Vにすると巻線比は30.275となる。なので実際の二次電圧は6,800V÷30.275=224.607Vとなる。(理想値)

約5V低下。

タップ変更後

タップ変更して二次電圧が低下したが、残念ながらタイミング的に系統側の電圧が少し下がった為見かけ上思いっきり低下している。(単三215V-107V)しかも写真を撮るのを忘れた。

タップ変更後2-5になった。銘版でいう6,600V/218-109V。

ちなみに作業時間30分。停電作業です。

ご安全に。

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