CT(変流器)は2個か3個か

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CTを取り付けるにあたって高圧系統でよく取り付けられているのが二次電流5A CTである。

例えば一次電流(高圧系統に流れる電流)が100AであってCT二次電流が5A流れるならCTの変流比は20となる。

(100/5=20)

このCTは電流計・電力量計・継電器などに使用される。

ところでこのCT、6kV系統のほとんどの場所でCTが2個取り付けられている。(R相及びT相)

比率差動継電器などが付いている特高変電所などではCTが3個取り付けれているが、通常CT2個がほとんどである。

そもそもCT2個で系統の保護が出来るのか。

結論から述べると3CTなら100%確実、2CTならほぼほぼ100%に近い満足で動作が保証できる。

3CTの場合、線間短絡(R-S・S-T・T-R)は確実にCT2個で検出が出来る。(また3線短絡の場合ではCT3個で検出が出来る)

2CTの場合、線間短絡(R-S・S-T・T-R)はそれぞれ1個検出・1個検出・2個検出となる。

つまり2CTでも短絡電流が少なからず1個のCTで検出が出来るのでコスト的にも安く出来る。

じゃあCT2個で良いじゃんとなるがここに落とし穴がある。

地絡の場合を考える。

他の継電器で地絡継電器(地絡方向継電器)があるが、ここではこの存在を無くして考えてみる。

地絡には一線地絡・二線地絡・三線地絡がある。

二線地絡・三線地絡の場合、地絡と同時に短絡の現象も出現している。

異なる相同士で地絡をしているので異相地絡と呼ばれる。

異相地絡の場合、同時に短絡もしているので大電流が流れる。この電流をCTが検出してあげれば良いが、異相地絡がCTを掻い潜って検出出来ない場合がある。

これが2CTの小さな落とし穴だ。

S相で地絡した電流がR相の地絡した箇所へ流れて電源に還り、結果としてCTを介していない。このパターンは可能性としては低いのの送電線などではこの事から3CTを使用されているらしい。

3CTの場合、異相地絡の場所に関わらず検出出来る。

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